パッケージには印刷後に表面を保護する(耐摩性の確保や色移り防止)等の目的で処理が必要です。様々な処理方法を以下に説明します。
印刷機でニスを刷る処理方法。光沢の有るタイプのグロスと光沢の無いタイプのマットに大別できます。キャラメル式などのノリ付け加工するものには、ノリしろ部分はニスを版段階で抜いて刷ります。
専用機でビニール樹脂を塗る処理方法。グロスやマットなどの風合いを出すタイプ、耐摩擦・耐熱・耐水・耐油などの対策用、ブリスタービニール、スポット抜きなど用途に合わせて様々なタイプが有ります。
※ブリスタービニール
PETや塩化ビニール樹脂製のブリスター成型品を台紙に接着させるためのビニールの一種。成型品に熱と圧力を加えることにより台紙に敷いてあるブリスタービニールが溶け接着する。
※スポット抜き
ノリしろ等のビニール引きをしたくない部分を抜くこと。
ビニール処理した後、キャレンダー加工(熱圧着処理)をする処理方法。グロスタイプのみ。ビニール引きよりも光沢や平滑性でまさります。スポット抜きも可能。
PP・PET・塩化ビニールなどの各種フィルムを紙に圧着させる処理方法。強靭で高級感があり、グロスタイプは表面処理のなかで最も光沢があります。他にもマットタイプやより高品質なものがあります。フィルム加工をするため、窓が必要なパッケージでは窓部分のみを型で抜いてラミネート加工を行い、更にもう一度型で抜くことで窓部分にフィルムを貼ったパッケージを作ることができます。
※PPの場合ノリ加工する部分はフィルムを抜いておく必要があります。
凸版や凹版をくみあせて紙に浮きだし柄や押し込み柄をつける処理方法。梨地、絹目、格子、チリメン等色々な型があり、オリジナルも可能です。また、紙全体にロール版でエンボスを入れる場合もあります。表面を保護する機能は持ちませんが、汚れを目立ちにくくします。
エンボスは柄や文字を凹凸で表現するので、独特の高級感を出すことが出来ます。